◆ビタミンとは?

 

 健康的な食事としてまず頭に浮かぶのは、三大栄養素であるたんぱく質・脂肪・糖質です。これらの栄養素は、生きるために必要なエネルギーと体の構造をつくります。しかし、水やビタミン、鉄などのミネラルが欠けると、その役割を果たせない物質です。


 ビタミンには多種類あるのですが、体内の代謝を正常にするには、何一つ欠けても困る栄養素です。幸いなことに、ビタミンはすべて有機物(生きもの)の中に含まれているので、バランスのとれた食事を摂っていれば大丈夫ということになります。しかし、食事の摂り方や、食材の扱い方次第では、ビタミン不足になることが多々見受けられることも知っておきましょう。

 ビタミンの種類は沢山ありますが、その中でもよく知られているビタミンA、ビタミンB群、ビタミンE、ビタミンCについてご紹介します。

◆ビタミンA

 ビタミンAは、脂溶性で消化にはミネラルと脂肪が必要です。体内に貯めておくことができるので毎日補給する必要がありません。成長を促進し、骨を強くし、健康的な皮膚・髪などを作ります。健康にも美容にとっても大切なビタミンです。

 沢山含まれる食材は、魚の肝油、レバー、人参、緑黄色野菜、卵、牛乳などです。通常の食事では大丈夫ですが、あまり過剰に摂取すると、生理不順、疲れ感などが見られますので注意してください。

◆ビタミンB群

 ビタミンB群とは、他のBと一緒に摂らないと効果がないということを意味します。水溶性なので余分なビタミンBは体内に蓄積されません。毎日補充する必要があります。成長促進、消化を助け、特に糖類の消化には大切なものです。育ち盛りの子どもや、どうしても多量のご飯を食べるアスリートには特に大切なビタミンです。

 沢山含まれている食材は、小麦、ピーナッツ、豚肉、白菜などの野菜です。調理の熱で簡単に壊れてしまうことに注意しましょう。

◆ビタミンC

 ビタミンCは、寿命を延ばす、多くのアレルギー源となる物質の作用を弱めるなどの効果から、病気やがんの発症を減らすと言われています。

 沢山含まれる食材は、柑橘類、緑黄色野菜、トマト、じゃが芋などです。ビタミンCは、2〜3時間で体内から排出されます。水に溶けやすく熱に弱いため、生のまま食べたり、煮汁ごと飲めるスープやみそ汁がおすすめです。また、喫煙はビタミンCを破壊しますので気を付けましょう。

◆ビタミンE

 ビタミンEは、脂溶性なのですが、ビタミンBやビタミンCと同様に比較的短期間しか体内に貯めておくことができないことに留意する必要があります。

 効用としては、老化を遅らせる、ビタミンAと共に働き大気汚染から肺を守るなどあり、沢山含まれる食材は、小麦胚芽、大豆、緑色野菜です。

 

 これらビタミンの働きや特徴を知り、バランスの良い食生活に役立ててください。