◆カルシウムとは?

 

 カルシウムは主に骨に保存されており、丈夫な骨・歯の堅さには欠かすことのできないミネラルです。血液凝固、神経伝達物質の放出、筋肉の収縮、神経や筋肉の興奮抑制などにも重要な役割を果たしています。

 カルシウムが多く含まれている食品は、牛乳と乳製品、豆類、ピーナッツ、ひまわりの種、緑黄色野菜、イワシ、鮭等です。これらの食品を欠く食事が長く続くと、骨や歯が脆弱になり、場合によっては骨粗鬆症になる恐れがあります。

さらに血中のカルシウムが不足すると、骨を分解してカルシウムが血液の中に放出されてしまいます。

その他、腎臓が弱っているとカルシウムの再吸収が難しくなったり、大腸の具合が悪いと食物から吸収することが衰えたりしますので、内臓の健康には留意しましょう。

◆運動とカルシウムの関係

 ここで運動とカルシウムの関係について、お話しします。

カルシウムは成人の場合約98%が骨に貯蔵されますが、骨は他からの物理的ストレスを受けないとカルシウムを溜めることができません。このストレスを「牽引・重圧」と言います。

すなわち立ったり(重圧)歩いたり(筋肉で引っ張る)しないとカルシウムを取り込むことができないのです。1日に2〜3時間は立った姿勢で過ごし、数千歩は歩くことが求められます。

◆カルシウムの働きを高める ビタミンD

 また、カルシウムを有効に働かせるためには、カルシウムの吸収を高め、骨の生成を助けるビタミンDが欠かせません。

ビタミンDは、牛乳・乳製品、魚の肝油、イワシ、鮪、きのこ類などに多く含まれますが、お日様に当たることが大切です。紫外線は皮膚に含まれる脂肪に働きかけてビタミンDを作り体内に吸収します。お日様に当たることは、丈夫な骨・歯のために必要なのです。

 外出せずにほとんど室内で過ごす方や、夜間勤務等で日中活動しない方は特に注意が必要です。また、過度な日焼け対策はビタミンDの産生にはマイナスなので、適度に日光を浴びるよう心がけましょう。