運動能力は遺伝と思われがちですが、実は幼児期の運動経験により後天的に伸ばすことができる能力です。子どもの筋肉や心肺機能、脳、神経系が成長するには、体を動かした刺激が必要です。幼少期から遊びを通じて色んな動きを経験させると、その動かし方を習得し、知能・情緒の発達にもつながります。
 子どもは遊びの天才です。場所と時間の制約がなければ、疲れて眠たくなるまで遊びまわるものです。ただ最近は、子どもが思いのまま体を動かせる環境が著しく狭められているのも事実。さらに、コロナ禍が体を動かす機会を奪っています。子どもの運動経験には、大人の積極的な手助けが必要であることを痛感する今日この頃です。そこで、子どもの運動経験を育むおすすめの遊びをご紹介します。1週間に1回でも最低限の効果が期待できるので、ぜひ親子で一緒に遊んでみてくださいね。

◆お散歩しながら走る「マラニック」

 マラニックとは、マラソン+ピクニックの造語で、景色やおしゃべりを楽しみながらお散歩するようにゆっくり走る方法。歩く・走るの動きは立位姿勢を整え、心身の機能を向上させます。

◆ボール投げ

 大きめのボールを親子で投げ合います。4~5歳からはドッチボールもおすすめ。遊戯性が高いので、ボールを当てたり避けたりしながら楽しく色んな動きができます。

◆鉄棒などのぶら下がり

 2~3歳なら大人の腕に、4~5歳位からは公園の低い鉄棒にぶら下がって5つ数えましょう。できそうなら逆上がりにチャレンジ!無理はさせずに。