53歳の私は同世代が睡眠の悩みを抱えることが多いなか、様々に工夫をしながら日々8時間の熟睡ができています。年齢を重ねると睡眠に欠かせないホルモンの分泌能力が低下し、睡眠の質が落ちるのが一般的な傾向のようです。以前の私も睡眠に関して悩み、自分なりに睡眠について改善する努力をしました。
睡眠の質が悪くなるとハードなトレーニングを継続できないだけでなく、思わぬ故障が続き選手としてのパフォーマンスが低下してしまいます。そして精神的なストレスを溜め、全てにおいて悪循環を招く結果となるからです。
一番に改善したのは入浴の方法です。若干ぬるめの風呂に長めに入ると、副交感神経が優位になり寝入りが良くなることに気づきました。さらに寝室はできる限り太陽光を遮る工夫をしました。早朝に朝日が入ると睡眠が疎外されるため、雨戸や遮光カーテンなどで光を遮り睡眠時間をしっかりと確保します。寝る際の衣類も、自分が発する熱による輻射熱で快眠できるものを選びます。

また就寝前にはメールは見ないよう心がけています。内容が仕事上の重要案件だと非常に気になり、これも安眠を妨げる要因となるからです。
さらにお薦めは寝入りの読書です。どんなジャンルの本でも良いというわけではなく、既に内容を知っている本を選ぶようにしましょう。知らない本だとつい話に引き込まれ、かえって眼が冴えてしまいます。私の場合には司馬遼太郎さんの歴史小説が最も良く、ほんの数頁で深い眠りにつくことができます。そのため海外レースの遠征では司馬さんの書籍をお守り代わりに必ず持参するようにしています。
スマートホンの動画を観る方もいらっしゃるようですが、安眠を考えれば画面からのブルーライトの影響で脳が覚醒されてしまうため、避けた方が良いでしょう。
昼寝も疲れた体を回復させるために大きな効果がありますが、ポイントがあります。それは昼寝の長さと時間です。私もタイミングを見てうたた寝をしますが、20分までと決めていますし遅めの昼寝も避けるようにしています。この点を配慮しないと確実に夜の寝入りが悪くなります。
このように睡眠は工夫次第で改善できる余地は十分あります。睡眠を軽くみる事なかれです。睡眠を味方につければ人生を好転させる大きな要因になるはずです。


