この夏、中学生以来40年ぶりに夏の高校野球甲子園大会を観戦しました。コロナ禍やネットの普及によりスポーツ観戦は映像で見ることが主流になりましたが、やはり現場での観戦は特別なものでした。

 確かに観戦した外野席からは選手たちの表情や細かいプレーの動きなどはわかりません。しかし選手同様に夏の甲子園独特の蒸し暑さに身を置くと選手の過酷さを痛感しますし、海に近いこともあってか時折強く吹く浜風が選手の打球の補球を難しくなることが手に取るようにわかりました。

何と言ってもアルプススタンドでの選手の家族、友人らのどよめきといった臨場感は貴重なものでした。そして映像で観戦すると頭の中で切り取られたシーンを繋ぎ合わせ、一方的に都合の良いように試合をイメージするためか、現実とはかなり異なるのだと改めて感じました。

中学生以来40年ぶりの甲子園

 そもそも自分の人生に大きな影響を与えるような経験はライブの観戦から生まれやすいと感じます。私も高校時代に箱根駅伝を観戦し、ゴール会場での選手や観戦者の興奮を肌で感じたことで、どうしてもこの大学に行きたいという気持ちになれ、受験勉強へのモチベーションとなりました。その後も自分の気持ちを奮い立たせたのはやはり実際の現場で見た一つ一つのシーンでした。

娘は初めての甲子園!

 これからの季節はスポーツ観戦にはお薦めのシーズンとなります。プロスポーツは、そのスポーツの知識があまりなくとも一流選手の無駄のない動きの美しさは実際に見ると心を惹かれます。是非とも選り好みせず見たことのないスポーツを観戦してはいかがでしょうか。

 さらに学生スポーツではチームの絆や限られた学生生活だからこその独特の緊張感があり、プロスポーツにはない魅力に溢れておりまた違った感動を味わうことができます。

 とりわけ公道で行われるマラソンや駅伝は手軽に観戦できます。確かに選手達は一瞬のうちに過ぎ去りますが、きっと映像では想像できないほどの速さに誰もが驚くのではないでしょうか。

 百聞は一見にしかず。時間、手間、お金をかけても必ず得るものがある貴重な経験になるはずです。